「ね、ホントにいいのォ?ヤシロ。 」<br> 頬に封印の札を貼った少年は、私に問いかけた。<br> 吸い込まれそうになるその瞳を見ながら、私は頷く。<br><br>「うん。 お願い」<br> 私は、彼にお願い事することを決めた。<br><br>「じゃあ、君の願い聞き届けたよ。 」<br>「ありがと...」<br><br>(・・・ありがとう。 ごめんね、花子くん)<br><br>私の言葉は、もう彼には届かなくなるんだろう。 でも、それでもいいって思えたの。 だからごめんね。<br> だから、・・・・・さようなら。<br><br>「――怪異の願いを叶える怪異である、この俺――司くんがね。 」<br> そう言って、つかさくんは力を振るう。<br> <br>大きな風が吹き抜ける中、私の願いは受理された。
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